近年、仮想通貨が人気になっており、投資を始める人が増えています。仮想通貨を買ってみたいけど、具体的なやり方がわからないという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、仮想通貨取引所のおすすめを一覧で比較して紹介します。選ぶポイントや注意点など必要な情報をまとめて解説していきます。
●この記事の結論
・仮想通貨取引所は「手数料」「取扱通貨」「使いやすさ」で選ぶ
・日本/海外の仮想通貨取引所はそれぞれメリットとデメリットがある
・「販売所」ではなく「取引所」を使うべき
それぞれの特徴や目的別の選び方などを紹介するので、自分に合った仮想通貨取引所を見つけられます。
仮想通貨取引所とは?
仮想通貨取引所とは、「仮想通貨を取引するためのサイト」のことです。仮想通貨を取引する場合は、仮想通貨取引所に登録して、その中で売買を行います。株や投資信託を取引するための証券会社のような立ち位置です。
最近ではCM等で宣伝されることも増えてきており、今までの〝怪しい〟というイメージが徐々に払拭されてきているのではないかと思います。
日本国内にも海外にも多くの種類があり、仮想通貨取引所ごとに手数料や取扱の通貨が異なります。自分に合ったものを選ぶことが、仮想通貨取引で稼いでいく上でとても重要になります。
仮想通貨取引所を選ぶポイント
前述の通りで、仮想通貨取引所にはいくつもの種類があります。どれを選ぶべきか判断するのは難しいので、仮想通貨取引所を選ぶポイントを3つ紹介します。
- 手数料の安さで選ぶ
- 取扱通貨の数で選ぶ
- 使いやすさで選ぶ
手数料の安さで選ぶ
まずは手数料を意識しましょう。仮想通貨取引所によって、手数料はかなり違います。売買で利益を出していくことを考えれば、手数料は安いに越したことはありません。
仮想通貨は基本的に短期での売買が多くなることが予想できるので、手数料の影響はとても大きいですね。「安ければOK」という単純なものでもありませんが、仮想通貨取引所を選ぶ上で重要な視点になります。
取扱通貨の数で選ぶ
仮想通貨取引所によって、取扱のある通貨の種類が異なります。「口座開設したは良いけど、自分が取引したかった通貨が買えない!」みたいなことが起こり得ます。
BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などの有名な通貨は問題ないですが、マイナーな通貨を取引する場合は事前のチェックが必要です。
また、通貨によって取引手法に制限がある場合もあります。仮想通貨の取引は「販売所(相対取引)」と「取引所(板取引)」に分かれまして、後者の方が手数料が安いです。「販売所での扱いはあるけど、取引所での扱いがない」という場合もありますので注意が必要。「販売所」「取引所」については詳しく後述します。
使いやすさで選ぶ
仮想通貨取引所を選ぶ上で、「使いやすさ」も大切です。特に初心者のうちは、操作が複雑なものだとストレスに感じることになります。自分が使いたいツールが使えるのかなど、しっかりと確認が必要ですね。
PC版の操作性はもちろんですが、スマホアプリで使った時の使いやすさも意識しておきましょう。仮想通貨はスピード勝負の側面があるので、外出先でスマホで発注したい場合も出てくると思いますので。
日本の仮想通貨取引所おすすめを一覧で比較
Coincheck | bitFlyer | Bitbank | DMM Bitcoin | GMOコイン | |
---|---|---|---|---|---|
取扱通貨 | 18種類 | 17種類 | 20種類 | 22種類 | 23種類 |
取引手法 | 取引所 販売所 | 取引所 販売所 レバレッジ | 取引所 販売所 | 販売所 レバレッジ | 取引所 販売所 レバレッジ |
最低購入額 | 500円 | 1円 | 0.00000001BTC (通貨による) | 0.0001BTC (通貨による) | 0.0001BTC (通貨による) |
取引所手数料 | 無料 | 0.01 ~ 0.15% | Maker -0.02%/ Taker 0.12% | − | Maker:-0.03~-0.01%/ Taker:0.05~0.09% |
公式サイト | https://coincheck.com/ja/ | https://bitflyer.com/ja-jp/ | https://bitbank.cc/ | https://bitcoin.dmm.com/ | https://coin.z.com/jp/ |
日本の仮想通貨取引所のおすすめを5つ紹介します。それぞれの特徴や手数料等について比較していくので、どこを使うべきか判断する材料にしてください。
- Coincheck(コインチェック)
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- Bitbank(ビットバンク)
- DMM Bitcoin(DMM ビットコイン)
- GMOコイン
Coincheck(コインチェック)
コインチェックは、国内で最も有名な仮想通貨取引所。アプリのダウンロード数はNo. 1で、多くの仮想通貨投資家が使っています。マネックスグループが親会社ということもあり、信頼性もありますね。
サービスやサポートが充実していて、初心者が操作しやすいような設計になっているので、僕も昔からお世話になっています。取扱通貨の種類も申し分ないですし、使いやすさもGOOD。
デメリットとしては、取引所での板取引ができない銘柄が多いこと。NFT取引によく使われるETHの板取引はできませんので注意してください。
- 取扱通貨:18種類(BTC, ETH, ETC, LSK, XRP, XEM, LTC, BCH, MONA, XLM, QTUM, BAT, IOST, ENJ, OMG, SAND, DOT, PLT)
- 取引手法:取引所・販売所
- 最低購入額:500円
- 取引所手数料:無料
- 販売所手数料:無料(スプレッドあり)
- 入金手数料:銀行振込→銀行所定額
コンビニ入金→3万円未満770円・3万円以上1018円
クイック入金→3万円未満770円・3万円以上50万円未満1018円・50万円以上入金額×0.11% + 495 円 - 出金手数料(円):407円
- 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://coincheck.com/ja/
bitFlyer(ビットフライヤー)
ビットフライヤーも国内仮想通貨取引所の有名どころです。「ビットコイン取引量6年連続No. 1」「業界最長7年以上ハッキング0」という記録を持っており、取引していても安心感がありますね。
操作性もシンプルで、僕自身もコインチェックと併せてお世話になっている仮想通貨取引所です。また「取引所(板取引)」で取引できる銘柄数も多く、コストを抑えながら取引することができます。
- ・取扱通貨:17種類(BTC, ETH, ETC, LSK, XRP, XEM, LTC, BCH, XLM, BAT, XTZ DOT, LINK, XYM, MATIC, MKR, MONA)
- 取引手法:取引所・販売所・レバレッジ
- 最低購入額:1円
- 取引所手数料:0.01 ~ 0.15%
- 販売所手数料:無料(スプレッドあり)
- 入金手数料:銀行振込→銀行所定額
住信SBIネット銀行からクイック入金→無料
住信SBIネット銀行以外からクイック入金→330円 - 出金手数料:三井住友銀行への出金→3万円未満220円・3万円以上440円
三井住友銀行以外への出金→3万円未満550円・3万円以上770円 - 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://bitflyer.com/ja-jp/
Bitbank(ビットバンク)
Bitbankは国内の仮想通貨取引所の中で、取引量がNo. 1という実績。また、2018年にはスマホアプリのファイナンスカテゴリの中で国内No. 1になったこともあります。利用者が多く、信頼できる仮想通貨取引所ですね。
特徴としては、珍しい通貨の取扱が多いこと。BOBA, ASTRなどを扱っている所は少なく、少し規模の小さな通貨を取引したい人にはおすすめです。こちらも「取引所(板取引)」で扱いのある通貨が多いのが嬉しいポイント。
- 取扱通貨:20種類(BTC, ETH, XRP, LTC, BCC, XLM, BAT, DOT, LINK, XYM, MATIC, MKR, MONA, QTUM, OMG, BOBA, ENJ, DOGE, ASTR, ADA)
- 取引手法:取引所・販売所
- 最低購入額:0.00000001BTC(通貨による)
- 取引所手数料:Maker -0.02%/Taker 0.12%
- 販売所手数料:無料(スプレッドあり)
- 入金手数料:銀行振込→銀行所定額
- 出金手数料:3万円未満550円・3万円以上770円
- 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://bitbank.cc/
DMM Bitcoin(DMM ビットコイン)
DMM Bitcoinは、DMMグループが運営する仮想通貨取引所です。取扱通貨の数も多く、様々な取引を行うことができます。特に、レバレッジ取引の取扱が国内最多であるため、レバレッジ取引を検討している人にはおすすめ。
また、他の仮想通貨取引所と比べて、サポート体制が充実していると実感する人が多いようです。年中無休でLINEから問い合わせることが可能なので、不明点をすぐに解決することができます。
「取引所(板取引)」での取引ができないので、現物取引(レバレッジをかけない取引)ならコストが高くなる可能性があります。
- 取扱通貨:22種類(BTC, ETH, XRP, LTC, BCH, XLM, BAT, DOT, XYM, MONA, QTUM, OMG, ENJ, ADA, CHZ, TRX, IOST, ZPG, XTZ, XEM, AVAX, ETC)
- 取引手法:販売所・レバレッジ
- 最低購入額:0.0001BTC(通貨による)
- 販売所手数料:無料(スプレッドあり)
- 入金手数料:銀行振込→銀行所定額クイック入金手数料→無料
- 出金手数料:無料
- 送金手数料(仮想通貨):無料
- 公式サイト:https://bitcoin.dmm.com/
GMOコイン
GMOコインは、GMOグループが運営する仮想通貨取引所。取扱通貨が23種類もあり、今回紹介した国内の仮想通貨取引所の中では最多になっています。「2022年オリコン顧客満足度No. 1」という評価も得ています。
入出金の手数料がかからないことも大きな特徴ですね。仮想通貨を取引すると、入出金時に意外と多くのコストがかかっているので、それを削減して資金効率を上げることができます。
- 取扱通貨:23種類(BTC, ETH, XRP, LTC, BCH, XLM, BAT, DOT, LINK, XYM, MKR, MONA, QTUM, OMG, ENJ, DOGE, ADA, XEM, XTZ, ATOM, DAI, FCR, SOL)
- 取引手法:取引所・販売所・レバレッジ
- 最低購入額:0.0001BTC(通貨による)
- 取引手数料:Maker:-0.03~-0.01%/Taker:0.05~0.09%
- 販売所手数料:無料(スプレッドあり)
- 入金手数料:銀行振込→銀行所定額
- 出金手数料:無料(2000万円以上400円)
- 送金手数料(仮想通貨):無料
- 公式サイト:https://coin.z.com/jp/
海外の仮想通貨取引所おすすめを一覧で比較
Binance(バイナンス) | Bybit(バイビット) | KuCoin(クーコイン) | |
---|---|---|---|
取扱通貨 | 350種類以上 | 130種類以上 | 700種類以上 |
取引手法 | 取引所・レバレッジ | 取引所・レバレッジ | 取引所・販売所・レバレッジ |
最低購入額 | 0.0001BTC(通貨による) | 1ドル | 1ドル |
取引手数料 | ~0.1% | Maker:0.1%/Taker:0.1% | Maker:0.1%/Taker:0.1% |
公式サイト | https://www.binance.com/ja | https://www.bybit.com/ja-JP/ | https://www.kucoin.com/ja |
続いて、海外のおすすめ仮想通貨取引所を3つ紹介します。
注意点としては、国内と違って「日本円」を入金して取引することはできないので、「国内の仮想通貨取引所から送金する」or「クレジットカードで仮想通貨を購入して入金する」という手続きが必要。
- Binance(バイナンス)
- Bybit(バイビット)
- KuCoin(クーコイン)
Binance(バイナンス)
バイナンスは、9000万人以上のユーザーを抱え、24時間以内の取引が760億ドルにも達する世界最大級の仮想通貨取引所です。2017年に香港で設立されて以来、地位を確立してきています。名前くらいは聞いたことがある人が多いかもしれません。
取扱通貨350種類以上と、国内の仮想通貨取引所と比べて段違いに多いですね。日本語にも対応しており、英語が読めない心配もありません。
- 取扱通貨:350種類以上
- 取引手法:取引所・レバレッジ
- 最低購入額:0.0001BTC(通貨による)
- 取引手数料:~0.1%
- 入金手数料(仮想通貨):無料
- 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://www.binance.com/ja
Bybit(バイビット)
バイビットは、上記のバイナンスと同様で日本語に完全対応していて、セキュリティにも定評のある仮想通貨取引所です。レバレッジが100倍までかけることができることが特徴で、少額で大きな利益を狙うことも可能。
青汁王子こと三崎優太さんやYouTuberのヒカルさんが動画で紹介するなど、インフルエンサーからも注目も高まっています。今回紹介する3つの中では取扱通貨が少ないですが、徐々に増えてきており、使いやすさは増していくはずです。
- 取扱通貨:130種類以上
- 取引手法:取引所・レバレッジ
- 最低購入額:1ドル
- 取引手数料:Maker:0.1%/Taker:0.1%
- 入金手数料(仮想通貨):無料
- 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://www.bybit.com/ja-JP/
KuCoin(クーコイン)
クーコインは、2017年に香港で設立された仮想通貨取引所です。200ヵ国以上に展開し、2000万人以上の利用者がいます。取扱通貨の種類が大きな特徴で、今回紹介した仮想通貨取引所の中で最多の700種類以上を誇ります。
独自トークンのKCSを発行しており、保有していると手数料が安くなるという特徴もあります。こちらも日本語対応なので、安心して利用できますね。
- 取扱通貨:700種類以上
- 取引手法:取引所・販売所・レバレッジ
- 最低購入額:1ドル
- 取引手数料:Maker:0.1%/Taker:0.1%
- 入金手数料(仮想通貨):無料
- 送金手数料(仮想通貨):あり(通貨による)
- 公式サイト:https://www.kucoin.com/ja
仮想通貨取引所を使う際に気をつけるべきこと
仮想通貨取引所を使う際に注意しておくべきことがありますので、覚えておいてください。
- 仮想通貨は思っている以上に値動きが大きい
- パスワード等は適切に管理しないと危険
- 仮想通貨取引所がハッキングされるリスクもある
仮想通貨は思っている以上に値動きが大きい
まず1つは、仮想通貨の値動きについて。株式投資の経験のある人ほど驚くかもしれませんが、仮想通貨は値動き(ボラティリティ)がかなり大きいです。1日で10%以上動くことも珍しくありません。
だからこそ短期取引で利益を上げるチャンスがあるわけですが、人によっては「こんなにハラハラすると思わなかった」みたいなことになるかもしれません。値動きが大きくハイリスクであることを覚悟して投資をしましょう。
パスワード等は適切に管理しないと危険
仮想通貨は比較的新しい分野でであることから、詐欺的な話が横行しています。仮想通貨取引所のアカウントを奪うことを目的とした詐欺も考えられるので注意しましょう。
被害に遭うケースとしては、不振メールのリンク先で仮想通貨取引所のパスワードを入力してしまうなどがあるようです。仮想通貨取引所にログインする時以外にパスワードの入力が求められることはありませんので、意識しておいてください。
仮想通貨取引所がハッキングされるリスクもある
仮想通貨取引所によっては、ハッキングされた過去を持つものもあります。2018年には「Coincheck(コインチェック)」がハッキングを受けて約580億円の仮想通貨が流出する事件もありました。時間が経つごとにセキュリティは強化されていますし、最近はハッキングが話題になることはなくなりましたが、リスクが0とは言い切れません。
ハッキングリスクに関しては個人で防ぐことは難しいですが、対策として「複数の仮想通貨取引所に分散して資産を保有しておく」「マイナーな仮想通貨取引所は使わない(セキュリティが甘いかもしれないので)」などが考えられます。
日本/海外の仮想通貨取引所を使うメリット・デメリット
日本の仮想通貨取引所 | 海外の仮想通貨取引所 | |
---|---|---|
メリット | 英語の知識が不要 不明点もググればすぐ解決 | 通貨の取扱が多い レバレッジが大きい |
デメリット | 通貨の取扱が少ない レバレッジが小さい | 英語の知識が必要 海外の法規制が不安 日本円の扱いがないので不便 |
「日本と海外の仮想通貨取引所があるけど、どっちを使おうかな」と考えている人も多いと思います。それぞれにメリット・デメリットがありますので、選ぶ際の参考にしてください。
日本の仮想通貨取引所を使うメリット・デメリット
日本の仮想通貨取引所のメリットは、なんといっても使いやすさです。英語の知識も必要ないですし、何か困った時はググれば解決策が見つけやすいです。金融庁から「暗号資産登録業者」という登録も受けているので、取引も安心して行えます。
デメリットとしては、通貨の取扱種類が少ないこと。仮想通貨のデータを扱う「CoinMarketCap」に載っているだけでも、仮想通貨は10000種類近くあります(2022年11月現在)。ですが、日本の仮想通貨取引所では数十種類くらいしか扱いがありません。小規模の通貨に投資をすることが難しいということです。
また、レバレッジ取引をする場合は基本的に2倍までしか取引できません。海外では数百倍のレバレッジをかけることもできるので、少額で大きな利益を狙うこともできます。もちろんリスクは大きいですが。
海外の仮想通貨取引所を使うメリット・デメリット
海外の仮想通貨取引所を使うメリットは、仮想通貨の取扱種類が多いこと。前述の通り、マイナーな通貨を買おうと思ったら日本では難しいです。また、日本に比べて規制が緩いので、高いレバレッジを効かせた取引も可能。
デメリットは「日本語で情報を探せない」「海外の法規制によってトラブルになるかもしれない」「詐欺的な通貨を買ってしまうかもしれない」などです。日本よりも自由度がある分、リスクが大きくなると考えておきましょう。
前述していますが、日本円での入金ができないことも注意。「国内の仮想通貨取引所から送金する」or「クレジットカードで仮想通貨を購入して入金する」という手続きを踏む必要があるので少し面倒です。
仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違い|どっちを使う?
取引所での板取引 | 販売所での相対取引 | |
---|---|---|
特徴 | 投資家同士の取引 指値・成行注文のようなもの | 投資家と仮想通貨取引所の取引 売買価格は指定されている |
手数料 | 安い | 高い (スプレッドがかかっている) |
前述していますが、仮想通貨の取引には「取引所での板取引」と「販売所での相対取引」という2種類があります。
「取引所での板取引」とは、仮想通貨取引所を仲介して投資家同士が仮想通貨のやりとりを行う方法。買いたい人と売りたい人がマッチしたら取引が成立します。株式の指値注文や成行注文のようなイメージです。注文を発注しても指値が刺さらなければ取引が成立しないこともあります。
「販売所での相対取引」とは、投資家同士ではなく、仮想通貨取引所と投資家の間でやりとりをする方法です。仮想通貨取引所が指定する価格で売買が行われるので、投資家が「〇〇円で買いたい!」と思っても取引は成立しません。板取引と違って、すぐに注文が成立することがメリット。
この2つを比較すると、コストは板取引の方が圧倒的に安いです。仮想通貨取引所によりますが、板取引の場合は0.1%以下であることがほとんどですが、一方の相対取引は高いものだと5%くらいになることもあります。
よくある勘違で「販売所手数料が無料と書いてあるから販売所の方が得!」ということがありまして、これが大きな罠です。厳密にいうと「販売所での相対取引」は手数料ではなく〝スプレッド〟というものがかかっています。相対取引の時は、仮想通貨取引所は通貨の時価にスプレッド分を追加して取引を行います。このスプレッドは仮想通貨取引所の収入になり、投資家側から考えるとコストですので、「手数料は0だけどコストはかかっている」というわかりにくい状態になります。
投資家が支払うコストをまとめて考えると、「取引所での板取引」の方が安くなりますので、できる限り「販売所」ではなく「取引所」を使うようにしましょう。
仮想通貨取引所に関するQ&A
仮想通貨と暗号資産の違いは?
仮想通貨と暗号資産は同じ意味です。
2018年12月、金融庁が「仮想通貨」の呼び方を「暗号資産」に統一すると発表しました。「通貨」という言葉が日本円などと混同しないようにするためです。
仮想通貨の取引を始めるにはどうする?
仮想通貨取引所の登録を行い、入金すれば取引を始めることができます。仮想通貨取引所の登録には、顔写真付きの身分証を写真で提出する必要がありますので、準備しておきましょう。
登録完了後、数日~1週間程度で取引が可能な状態になります。
仮想通貨取引所が破綻したらどうなる?
基本的には、仮想通貨取引所が破綻しても私たちの資産は守られます。会社の資産と顧客の資産を分けて管理(分別管理)している仮想通貨取引所が多いので、そこまで心配する必要はありません。
ですが、海外の仮想通貨取引所は分別管理していないことも多く、リスクがあります。そういう意味では、国内大手の仮想通貨取引所を使っておけば安心と言えますね。
メイカー(Maker)・テイカー(Taker)とは?
仮想通貨取引の注文方法は、メイカー(Maker)・テイカー(Taker)の2種類が存在します。
Makerとは、新しく取引板に注文を出す方法。新しく注文を作る(Make)することですね。指値注文のようなイメージ。Takerとは既に板に並んでいる注文を成立させる注文。板に並んでいる注文を取る(Take)するということ。成行注文のようなイメージ。
一般的に、Maker注文の方が手数料が安くなります。
仮想通貨のスプレッドとは?
仮想通貨を「販売所での相対取引」で取引する場合、仮想通貨取引所が定めたレートで売買することになります。このレートは、仮想通貨の時価にコストを加味した金額になるわけですが、時価とレートの差がスプレッドです。
つまり、「販売所での相対取引」の際に実質的に投資家負担するコストがスプレッドということになります。もちろん、スプレッドは低いほど投資家に有利です。
仮想通貨のレバレッジ取引とは?
レバレッジ取引は、預けた資金を担保にすることで、それ以上の金額で取引を行うことです。「100万円しか預けていないけど200万円分の取引ができる」ということ。
国内ではレバレッジは2倍までと定められていますが、海外では100倍以上のレバレッジ取引を行うこともできます。ハイリスクハイリターンなので、注意が必要です。
仮想通貨のレンディングとは?
仮想通貨のレンディングとは、保有する通貨を仮想通貨取引所に貸し出すことで利子をもらうことです。貸し出すだけで利子を得られるのは大きなメリットですね。
ただ、貸し出したい時に必ず貸し出せるわけでもありません。僕もレンディングサービスに申し込んだことがありますが、借りてもらえなかった経験があります。細かいルールは仮想通貨取引所によって異なるので、確認が必要です。
草コインとは?
草コインは、一言で説明すると「マイナーな仮想通貨」です。厳密な定義はありませんが、知名度が低く、時価総額の低いものの総称として使われる言葉です。株式でいうところの「ボロ株」みたいなイメージですね。
価値が0になる可能性もあってかなりハイリスクですが、話題になると大きく値上がりする可能性もあるので、投資対象として注目している人も多いです。
仮想通貨取引所を選ぶ前に目的を明確化させましょう!
本記事では、仮想通貨取引所について解説してきました。ポイントとしては以下の4点でしたね。
- 仮想通貨取引所は「手数料」「取扱通貨」「使いやすさ」で選ぶ
- 詐欺やハッキングのリスクを把握し可能な対策を取るべき
- 海外の仮想通貨取引所は通貨の種類は多いが使いにくさもある
- 「販売所」ではなく「取引所」を使うべき
記事では日本/海外を合わせて8つの仮想通貨取引所を紹介しましたが、目的によって選び方は変わります。NFT取引を積極的に行っていく人ならイーサリアムの板取引ができる所(ビットフライヤーやビットバンクなど)がおすすめですし、アルトコインの売買で稼いでいきたいなら、取扱通貨の多い所(GMOコインや海外)がおすすめ。
まずは「自分がどうやって稼いでいくのか」を明確にして仮想通貨取引所を選びましょう。NFT・仮想通貨で稼いでいく上で参考になる記事を貼っておきますので一緒にご覧ください。
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